徒然の記

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2005年5月1日(日) ニガナ(苦菜)

黄色の春の花って意外と多いのに気づきました。
黄色は厳しい冬から解き放たれる植物の喜びを自ら表現したものでしょうか。
ニガナはシンプルな形のキク科の花です。




2005年5月2日(月) オニタビラコ(鬼田平子)

名前が面白い。
「鬼 田平子さん」です。
スーと背が高く、なかなかの美形です。


葉は根元に密集して、茎にはほとんど葉をつけない。


花は頭部にたくさんつける。



こちらは別のところで見つけた鬼田平子さん。西日を受けて美しい。


まだつぼみ。花になる前の清楚な感じがある。


2005年5月3日(火) フジ(藤)

若葉の若若しい緑色のバリエーションが広がるこの頃の山。そのなかにあって薄紫が山の美しさを際立たせています。
藤の花はきれいですが、締付けられる木はたまったものではありません。
藤を生かすか?木を生かすか?
工房では木を優先しています。


日ごろお世話になっている福原家の駐車場からのアングル。カエデの大木との対比が絶妙






福原家の裏山の藤。空があまりに青いので。


2005年5月4日(水) ノアザミ

春に咲くアザミです。
まだつぼみですが、勢いがあります。
この写真も福原家の裏山で写したものです。




花が開く直前の様子です。

2005年5月5日(木) ハルジオン

ヒメジオンかハルジオンか、どちらかよくわからないのです。
昨年、12月6日の徒然の記で紹介した時はヒメジオンで紹介しました。
全く同じ所に再び咲いていました。
今度はハルジオンのような気がしますが、ヒメジオンがハルジオンに化けるはずはないので、よくわかりません。







2005年5月6日(金) 立夏

昨日が立夏にあたっていたようです。
能勢では田植えの準備で田に水を引き始めると同時に蛙の合唱も始まりました。
今日は久しぶりの雨の一日でした。

二日前の夜、外に出てしばらくしていると裏山からホーホーという声が聞こえます。
ふくろうではないかと思います。
2ヶ月くらい前の夕方、同じような声を工房に立ち寄った松宮さんと一緒に聞きました。
滅多にその声を聞くことはありませんが、ふくろうが住んでいてくれたらいいのになぁと思います。

2005年5月7日(土) 綿毛

綿毛というとタンポポがすぐ思い浮かびます。
タンポポはメルヘン的ですか、この綿毛はひとつの茎からたくさん出て密集してきれいです。
名前はわかりませんが、あるいはハルジオンでしょうか。
この植物の綿毛も見事です。





2005年5月8日(日) ジュウニヒトエ(十二単)

日本固有種の美しい名前を持つジュウニヒトエ。
花も清楚で美しい。
ふと道端に目を落とすとこの花が咲いていました。



2005年5月9日(月) 花のじゅうたん

昨日、久しぶりに師匠の工房を訪ねました。
この時期に訪れたのは何年振りだったでしょうか?
ピンクに染まった地面を見たのは…………
桜の木もずいぶん大きく育ったものです。


2005年5月10日(火) 鉱物と苔

昨日、戦後までマンガンを採掘していたという近くの山に鉱物愛好者の松宮さんと行ってみました。
R173のすぐ西にあたり、まだそんなに草木が繁っていないので楽に登ることができました。
行けども素人目にはそれらしい跡は発見できず、少し石の多い谷くらいにしか見えません。
松宮さんによると「これがズリで、当時マンガンを採っていた何よりの証拠。このズリの中に宝物がある。」ということでした。
当時の人が捨てた石をズリというようです。


チラホラ見える石はズリ。何やら探す松宮さん。


宝物を見つけたが、重くて泣く泣く置いて帰る。残念。


『マンガンを大量に含んだ石』ということです。



八合目あたりまで登ったのですが坑道は発見できず。
後から判ったことですが、もう少し登ればあったようです。
岩石の表面に見える鉱物を肉眼で見る限りそんなに感動は覚えませんが、ルーペで覗くと山岳景観の大パノラマを見る思いがし、見飽きません。
木や石に根付いた苔などは鉱物の迫力には劣りますが、見た目にもわかりやすくてこちらも魅力的な世界です。



木と石に住みついた苔。こちらの美しさは日本人にはわかりやすい。



2005年5月11日(水) 木、四態

昨日の山登りの続きです。
松宮さんが石に夢中になっている時、私はぼんやり周囲の景色を眺めながら別ルートを登っていました。
おもしろい木の表情に出会いました。


一態〜成長の落差


二態〜切り株から子孫が



三態〜枯れ木からキノコが



四態〜切り株から空洞に

2005年5月12日(木) 美しい葉

昨日の山の続きです。
5月8日に紹介したジュウニヒトエが山の斜面にも生えていました。
ごく普通にある野草なのでしょうか?

もうひとつ。
葉の形と並びが実に美しい植物です。


山の中にもジュウニヒトエが。


葉の付き方が美しい。

2005年5月14日(土) ヘビイチゴ

子供のころ、ヘビイチゴは毒があると教えられたものです。
実際には毒はないそうですが、キイチゴのようなおいしさはありません。
2〜3週間前はヘビイチゴの花盛りでしたが、今からは真っ赤な少々毒々しい実を付けます。


少し前までは花盛り。今は実を付け始めている。


食べてもおいしくない。


真っ赤な小さい粒粒が規則正しくびっしりついている。

2005年5月15日(日) ツクバネウツギ(衝羽根空木)

ツクバネウツギという樹木のようです。
空木とは髄の部分が中空なのでそう呼ぶそうです。
ガク片が5枚のプロペラのようで美しい。




ガク片が衝羽根に似ていることからツクバネウツギというそうです。


2005年5月16日(月) オオベニウツギ(大紅空木)

オオベニウツギは福岡県にしか自生しないウツギだということです。
このオオベニウツギは能勢の山の中で撮影したものですので、園芸種とは思えないのですが。
別の種類のウツギなのかもしれません。





2005年5月17日(火) ハハコグサ

先日、いつも車を止める広いスペースの草が繁ってきたので今年初めて刈りました。
刈り残したところに今日ハハコグサを発見しました。
ハハコグサの名前は知っていましたが、この花がそうだとははじめて知りました。




2005年5月18日(水) ニワゼキショウ(庭石菖)

きれいな花です。
夕方見ると大分花びらを閉じていました。
一般的に野草は太陽が当たっているとき開いて、夕方になるとしぼむようです。
フデリンドウなどはまさに開いたり閉じたりしています。
ニワゼキショウは一日でしぼんでしまう「一日花」ということです。
次に咲く花がつぼみとなって待機している様子がわかります。



2005年5月20日(金) 木器窯一門展

5月31日(火)から6月5日(日)まで木器窯一門展を西宮で開催します。
1年半振りです。
[風気庵Home]に場所などを載せていますのでご覧ください。

2005年5月21日(土) ホソイ

イグサ科のホソイ。
実はホソイは湿地に育つということですが、写真の植物は地盤の固い土地に生えています。
ホソイではないのかもしれません。




2005年5月22日(日) ホソイの隣

昨日の写真の植物に隣接して草の種(実)をつけた野草が二種類生えていました。
木や竹のうんと縮小したようにも見えます。




2005年5月25日(水) 烏口

画家の瀬川さんと話していると「最近烏口がなかなかないのです」と。
瀬川さんはご年配ですが、エアブラシなど精密描写を得意とされ、超現実的な作風でみずみずしい感性の持ち主です。
昔、製図には烏口はなくてはならないものでしたが、ロットリングに変わり、いまやCADで、昔のものとなったのでしょうか。
『烏口』…確か工房にあったなと思いつつ、探してみますとありました。
瀬川さんからいい言葉を聞いたものです。
その烏口で小壷の表面にいたずらをしてみました。
どのようなあがりになるでしょうか?


いずれの色も黒になる予定です。


右の壷の線は釘で引っかいたものです。

2005年5月26日(木) 窯焚き

5月31日からの一門展に出展する作品もかなり入っている窯を早朝6時から焼き始めました。
いつもながらギリギリです。
通常20時間近くかかっていた窯焚きがここ3〜4回は15〜17時間で焼けているのです。
10年経ってやっと慣れてくれたのでしょうか。
時々応援に来てくれる岸井さんに今回は大いに助けられました。
釉薬掛けと色化粧、初めての試みをして時間とない頭を使って疲れていました。
岸井さん、どうもありがとう。

2005年5月27日(金) ピンクの優しい野草

ピンクの優しい野草がホソイの隣に咲いていました。
この花も一日花のようです。




2005年5月29日(日) 黒化粧

自然界には白い粘土は少なく、鉄分を含んだ粘土の方が圧倒的に多く存在します。
白い粘土は貴重な存在でした。
そこで鉄分を含む粘土を白くするために白化粧という技法が開発されました。
今では粘土を白くするためというよりひとつの装飾技法として用いられています。
そのような意味から黒化粧も使われています。
今回、白と黒の化粧土を使って遊んでみました。


左は黒化粧の上に白化粧を施し引っかく。右は粘土を引っかき黒化粧を埋め込む。


烏口で黒化粧土をのせ、釉薬をかけずに焼く。


一番上の写真の左と同じだか、釉薬をかけずに焼成する。

2005年5月30日(月) 夕空

明日からの合同展の準備を参加者全員と関係者で行いました。
準備を終え、工房に戻る途中の情景です。



2005年5月31日(火) 一門展



木器窯一門展も今回で3回目を迎えます。
参加者も9人と今までで一番多く、広い会場ですが、さすがに狭く感じます。


木器窯の田中和人師匠のもとで学んだ一門ですが、個性が違うように作風も違ってきます。
まずは師匠の作品。





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